乳児期の便秘


 こどもの便秘は年令によって原因やその対応が異なります。
乳児期では、母乳栄養児の方が人工栄養児に比べ便秘が起こりにくいと考えられていますが、実際には 母乳栄養のお子さんでも便の回数が少ないということもしばしばです。 この場合母乳が不足していないかどうかを考え、必要に応じてミルクを与えることも検討します。3カ月未満の児で栄養状態がよく太っているのに便の出が悪い場合、大抵は、腹壁や腸のカがまだ弱いことが原因です。


  時には浣腸が必要になるでしょうが、3~4カ月になれば、自力で排便できるようになります。人工栄養児の場合は、ミルクの濃度や哺乳量が適切かどうかを考えてみる必要もあります。
 母乳栄養児でも人工栄養児でも、便が2、3日出なくても、まとめて、たくさん柔らかい便が出て、体重も順調に増えているなら心配はいりません。 


 先ずは、おなかをやさしくマッサージして下さい。また”こより”や細めの綿棒にオリーブオイル等をつけて肛門をくすぐってみたり、肛門の中に綿棒の先を約2、3分入れておくと、うんちが出たくなります。どうしても出ない時は浣腸をすることになりますが、一度小児科医に相談して下さい。

離乳期後の便秘


★離乳期後で便秘傾向が続く時には、食事内容が適切かどうかを検討してみて下さい。チーズや肉類等が多い場合、水分が少ない場合には便秘になりがちです。食事は食物繊維を多くして(芋、野菜、海藻類)便の量を増やしたり、、水分をこまめに取って固くならないように工夫しましょう。柑橘系の果物や、オリゴ糖も効果があるといわれています。


  また、運動不足が原因のこともあります。幼児では毎日決まった時間に排便をする習慣をつけることも大切です。朝食か夕食の後にトイレに行かせてみて下さい。また、トイレを明るくして、恐怖心を与えないようにして下さい。さらに便秘傾向が続く場合は小児科で相談して下さい。毎日出ていても少量しか出ていなかったり、痛くて排便を嫌がったりする場合は要注意です。この場合も早めに受診をおすすめします。 


 稀ではありますが、次に述べるような病気が便秘の原因になっていることがありますので、ひどい便秘、頑固な便秘の時は、ぜひ小児科で相談して下さい。

ヒルスブルング病


先天性の腸の病気で、新生児期からの頑固な便秘です。便秘のためにおなかが膨満します。手術が必要。

肛門狭窄


先天性の肛門の病気で、肛門の穴が小さいために便が出にくくなります。手術が必要です。

甲状腺機能低下症


先天性の甲状腺の病気。新生児期から便秘傾向が現れます。

心因性便秘症


大便を漏らすことがあります。年長児に多い傾向です。

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